著者
鈴木 良
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.66-78, 2018

<p>本研究では,スウェーデン政府による障害者のパーソナルアシスタンス抑制政策に抵抗する運動団体の主張とは何かということについて質的調査によって検討してきた.まず,LSSは1)理念を堅持しながらニーズは市民権の観点から捉えられ,2)社会モデルに基づいて現代化すべきだと主張された.次に,費用の決定方法は1)社会保険事務所の尺度によるアセスメントはプライバシーや当事者性を侵害していること,2)給付金の支払いは生活に柔軟に応じた方式にすべきことが指摘された.さらに,1)利益追求型企業は利用者が管理・選定でき,2)家族がパーソナルアシスタントを担うことは子の自立を阻害する危険性を認識しつつも容認すべきことが指摘された.最後に,費用は1)権利意識の高まりや支援の質との関係,2)費用対効果,3)労働市場や国内需要への効果,4)人権やジェンダー平等,5)国の責務という観点で検討すべきことが指摘された.</p>

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スウェーデン政府によるパーソナルアシスタンス抑制政策に抵抗する運動団体の主張 : https://t.co/yO4R58ODCB

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