著者
淡路 雅彦
出版者
水産庁養殖研究所
雑誌
養殖研究所研究報告 (ISSN:03895858)
巻号頁・発行日
no.15, pp.p19-27, 1989

クルマエビ中腸腺初代培養に混入し,継代培養されてきた鞭毛菌類をクローニングした。得られた1クローンの遊走子は体側面にほぼ等長の2本の鞭毛を有し,その1本は羽型であった。この形質から,分離されたクローンは卵菌綱に属することが示された。遊走子は培養液中で遊泳した後,鞭毛を失い直径約3μmの球状の栄養体となり,次第に径を増し直径15から20μmの多核体となった。多核体の細胞質内には管状クリステを有するミトコンドリア,ゴルジ体,2種の顆粒や粗面小胞体が観察された。また多核体が運動性の小さい小栄養体に分裂することが顕微鏡映画および電子顕微鏡像で確認された。これらの性状から本菌はthraustochytridsに属する菌と考えられた。本菌の初代培養への混入経路について考察した。

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