著者
藤田 雄大 古田 賢次郎 白橋 浩光 洪 淳星 塩月 孝博 桑野 栄一
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of pesticide science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.192-198, 2005-08-20
被引用文献数
1 5

エチル4-[2-(6-メチル-3-ピリジルオキシ)アルキルオキシ]ベンゾエート類を合成し, カイコ幼虫に対する早熟変態誘起活性を検討した.供試化合物中, エチル4-[4-メチル-2-(6-メチル-3-ピリジルオキシ)ペンチルオキシ]ベンゾエート(5)が, 3齢1日目幼虫に投与した場合, 最も高い活性を示した.化合物5の両鏡像体R体とS体では活性にほとんど差がなかった.化合物5の早熟変態誘起活性は幼若ホルモンアゴニストであるメソプレンによって完全に打ち消されたが, 20-ヒドロキシエクダイソンの摂食では影響なかった.化合物5を3齢幼虫に投与した場合, 通常, 最終齢の蛹化開始に必要な幼若ホルモンエステラーゼの活性が, 4齢期の血中に誘導された.

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