著者
菊地 直 山崎 浩道 木村 武
出版者
農業技術研究機構野菜茶業研究所
雑誌
野菜茶業研究所研究報告 (ISSN:13466984)
巻号頁・発行日
no.5, pp.25-32, 2006-03
被引用文献数
3

Cd汚染圃場より採取した野菜の可食部Cd濃度は,0.1M塩酸で抽出した土壌のCd濃度との関連は明瞭ではなかったが,pHが高い土壌で低くなる傾向が認められ,アルカリ資材施用によるCd抑制の可能性が示唆された。ホウレンソウの根の約99%が,深さ40cmまでの範囲に分布しており,客土処理や天地返し処理により40cm~50cmの非汚染土層を確保し,汚染土壌への根の侵入を防ぐことにより,可食部Cd濃度が低減できることが示された。ホウレンソウ栽培において,40cmの客土厚が確保できない場合でも,遮根シートを汚染土壌との境界に敷設することにより,汚染土壌への根の侵入が阻止され,可食部Cd濃度低減が可能であることが示された。

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