著者
豊田 剛己
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.213-218, 2009-01

ミミズは土壌生態系において粗大有機物の第一次分解者として、また土壌の攪乱者として大きな役割を担っている。古くは、進化論で有名なチャールズダーウィンもミミズの働きに注目し、ミミズが"土壌の耕耘・改良"に大きな役割を果たしていることを明らかにした。ミミズは周囲の環境を効果的に変化させる役割を有することから生態系改変者と呼ばれる。ダーウィンによれば、肥沃な土はすべてミミズの腸管を何度も通過したものであり、10年間に3〜4cmもの厚さの肥沃な土が作られるという。日本とは異なり、イギリスでは図1に示すようなミミズの糞塚を至るところで目にする。ダーウィンが注目した理由がわかる気がする。日本でも森林や草地ではミミズ糞を見ることがある。一方、堆肥化にミミズを用いて、より効果的な堆肥を作るなど、自然条件下のみでなく、ミミズを作物生産へ積極的に利用しようとする試みもなされるようになっている。本報告では、ミミズが土壌微生物に及ぼす影響を概説し、土壌病害防除のための可能性について論じる。

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こんな論文どうですか? ミミズと土壌病害 (土壌改良資材を用いて食料と環境を考える)(豊田 剛己),2009 https://t.co/5I8cHaDW3k
こんな論文どうですか? ミミズと土壌病害 (土壌改良資材を用いて食料と環境を考える)(豊田 剛己),2009 https://t.co/5LuavT6eaQ

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