著者
古橋 勝久 横内 茂 坂 齋
出版者
名城大学農学部
雑誌
名城大学農学部学術報告 (ISSN:09103376)
巻号頁・発行日
no.46, pp.51-56, 2010-03

1.アメリカネナシカズラ(Cuscuta campestris)のシュート塊は、白色蛍光灯下で、改変したMurashige&Skoogの無機塩にカイネチン、ビタミン類、カザミノ酸、coconut water、Fast Blast(米国産の人の栄養補助剤)、スクロースを含む寒天培地(KaFC培地)で継代培養できた。2.培養したシュート塊(多芽体、-multiple shoot-を含む組織の塊)からのカルス化は、KaFC培地からFast Blastを除きベンジルアデニンを加えることで誘導できた。3.カルスからの再分化は、カルスを再びKaFC培地に戻すことで容易に達成できた。4.寄生のための巻き付きや寄生根の形成能力は、フラスコの外から青色光と遠赤色光を照射することで検定できた。5.アメリカネナシカズラの無菌培養系において、培地中の窒素濃度を下げて暗所で培養することで、花芽が誘導され、開花にも成功した。6.アメリカネナシカズラの寄生能力を欠く変異株の選抜と維持は、この培養系を用いて行うことができる。

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