著者
倉持 史朗
出版者
天理大学学術研究委員会
雑誌
天理大学学報 (ISSN:03874311)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.87-107, 2012-02

近代日本の監獄制度や更生保護,児童保護等の領域を専門とする有力な学術雑誌に『大日本監獄協会雑誌』がある。本誌は上記分野の史的展開を理解する上で重要な資料の1つである。本研究では第1に,本誌を発行した民間団体・大日本監獄協会の組織・活動等について検討を行う。第2に19世紀末から20世紀初頭にかけて生まれた感化教育や少年行刑,少年保護事業の母胎とも言うべき監獄改良の展開とその内実の一端について,本誌上の議論から検討した。また,それらを通して本協会とその機関誌が監獄改良に果たした貢献やその限界についても考察を加えた。

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