著者
三枝 道生 牧本 卓史
出版者
岡山県農林水産総合センター森林研究所
雑誌
研究報告 (ISSN:03888509)
巻号頁・発行日
no.28, pp.11-16, 2012

全国的に報告されているカシノナガキクイムシの穿孔を受けたブナ科樹木が枯死する被害が,2009年度に初めて岡山県においても確認された。これを受け,県内における拡大を防ぐために発生状況の調査及び昆虫病原性線虫による防除効果を検討した。伐倒燻蒸処理実施下における発生状況は発生数,発生範囲ともに拡大しているものの,初確認から3年経過した現在においても鳥取県境から4km以内に留まっている。一方,2年目以降で被害が集中して発生した箇所の周辺では,調査漏れとみられる前年枯死木が確認されたことから,初期防除における被害探索の重要性が改めて示唆された。

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