生活保護判例・裁決紹介コーナー 通院交通費における「傷病等の状態に応じて経済的かつ合理的な経路及び交通手段」、「比較的近距離に所在する医療機関」の意義 (1)「処分庁が決定した経路は、経済的には通院一往復あたり80円安いものの、その差額、請求人の病状、乗り換えの有無及び所要時間を総合的に勘案すると、請求人が届け出た経路の方が、傷病等の状態に応じ経済的かつ合理的な経路であると言うべき」として、原処分を取消した例[平成27.12.9香川県知事裁決] (2)交通費の面から見て、当該近距離病院と現在通院中の病院が同額であれば、現在通院中の病院への交通費は、「経済的かつ合理的な方法及び経路により移送を行ったものとして算定される最小限度の実費」に該当するものとし、現在通院中の病院を「比較的近距離に所在する医療機関」と認めて差し支えないとして、原処分を取消した例[平成29.8.9和歌山県知事裁決]

【最近出た論文】吉永純社会福祉学科教授「生活保護判例・裁決紹介コーナー通院交通費における「傷病等の状態に応じて経済的かつ合理的な経路及び交通手段」…」（『公的扶助研究: 福祉現場から手づくりの専門誌』(248), 2018-01）https://t.co/uOsfwUphnF