著者
木下 秀雄 嶋田 佳広 上田 真理 武田 公子 名古 道功 吉永 純 根本 到 瀧澤 仁唱 布川 日佐史 嵯峨 嘉子
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

SGB2の実施状況に関する多面的調査を計画通り実施し、2011年には給付受給者自身に対する直接インタビューを行った。2010年ドイツ連邦憲法裁判所基準額違憲判決について、移送決定を行った担当裁判官であるヘッセン州社会裁判所判事のボルヒャート氏との意見交換を行った。2010年9月23日に、ドイツ・ダルムシュタット大学で日独比較研究シンポジウムを持ち、成果を、W. Hanesch, H. Fukawa, Das letzte Netz sozialer Sicherung in der Bewahrung, 2011, Nomos, 319として公刊した。
著者
吉永 純
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策 (ISSN:18831850)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.11-25, 2019-06-30 (Released:2021-07-01)
参考文献数
25

「半福祉・半就労」が注目されるのは,非正規職が4割を占めるに至っている雇用の不安定化やそれに起因する実質賃金の停滞等によって,仕事に就いたとしても賃金だけでは健康で文化的な生活が保障されない労働者,就業者が少なくなくなってきたところにある。このような労働者,就業者に対しては,最低賃金の引き上げ等,労働サイドにおける政策的対応と併せて,「半福祉・半就労」による最低生活を保障しながらの就労支援が必要となる。 本報告は,「半福祉・半就労」を進めるためには,生活困窮者自立支援制度と生活保護制度のそれぞれの間口を広げるとともに,両制度の一体的実施や,切れ目のない支援が求められていることを指摘するとともに,両制度による生活保障と自立支援のあり方を,社会保障審議会等での議論を踏まえ検討するものである。