著者
内田 武
出版者
千葉大学
巻号頁・発行日
1986

抄録:[序論]医薬品結晶において結晶形の相違により溶解性、熱安定性など様々な物理化学的性質が異なることが報告されており、多形の問題は、医薬品の安定化や製剤化、バイオアベイラビリティーへの影響など製剤学上大きな関心がもたれている。しかしながら、多形の本質である結晶構造にまで検討を進めた研究は少ない。5-フルオロウラシルのマスク型化合物として合成されたテガフール(5-fluoro-1-(tetrahydro-2-furyl)-uracil)は、制ガン剤として、胃ガン、腸ガン、乳ガンなどを中心として臨床的に広く用いられているが、このテガフールには多形の存在する事が示唆されている。そこで著者は、本研究において、テガフールの多形の存在を確認し、更に新しい多形を見出し、これら各多形の性質を各種測定法により詳細に検討した。…

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