- 著者
-
福西 大輔
- 出版者
- 熊本大学
- 巻号頁・発行日
- 2010
清正公信仰とは戦国武将である加藤清正(1562―1611)を祀った信仰である。加藤清正は歴史上の人物であると同時に物語や伝説上の登場人物でもあり、信仰の対象でもある。この清正公信仰を通して、本研究では民俗と歴史との関係を考えながら、日本人の「人を神に祀る習俗」は近世・近代といかに変遷していったのか、日本人の神概念の再検討をしていきたい。その中で清正公信仰という一地域の信仰がどのようにして全国に広がっていったのか分析をしながら、「中央」と「地方」との関わりが人々の生活にどのような影響を与えたのかについて考える。