著者
並木 勝義 山吉 栄作 川北 泰旦
出版者
三重県科学技術振興センター林業研究部
雑誌
三重県科学技術振興センター林業研究部研究報告 (ISSN:13480510)
巻号頁・発行日
no.15, pp.29-35, 2003-03

間伐材を使用した鋼材と木材の複合構造材を作製し,鋼材の欠点である振動が,木材と複合することにより減衰することを確認するため,インパルスハンマー法による振動特性試験を実施した。複合構造材の構造はH形鋼を芯材とし,その周囲に木材を接着剤により被覆し,その端部にH形鋼のみかあなる所定の長さの継ぎ手部を設けて構成した(写真-1)。接着剤はエポキシ樹脂,ポリウレタン樹脂を使用した。被覆に使用した木材はスギCryptomeria japonica・テーダマツPinus taedaを使用した。試験の結果は,(1)固有振動数が低下する傾向を示した。(2)一次振動モードでは減衰比は低いが,二次振動モード以上の高次では減衰比が高くなった。(3)単位振動荷重に対する応答値が低下した。これらのことから低い周波数の振動については減衰性が劣るが,高い周波数では減衰性が高くなり,振動を吸収する効果が高くなることが判明した。

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