- 出版者
- 福岡県水産海洋技術センター
- 雑誌
- 福岡県水産海洋技術センター研究報告 (ISSN:09192468)
- 巻号頁・発行日
- no.13, pp.27-30, 2003-03
1)ノリ葉体の色と乾燥葉体のアミノ酸量の経時変化を明らかにし、色とうまみの面から摘採時間の検討を行った。2)L値は20時から2時の間で低い値を示した。a値、b値は大きな変動はなかった。3)アミノ酸量では、グルタミン酸は20時から2時、アラニンは11時から14時が高い値を示した。4)午後2時頃から午前2時頃までがうまみの多い時間帯、日中の午後が甘みの多い時間帯である。グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニンの合計量から考えても正午頃から午前0時頃までに得られるノリ葉体が、1日の中でもうまみ、甘みの多いものと考えられた。5)労働の軽減と操業上の安全性から考えると夜間摘採をやめ、色の点では劣るが甘みの強い乾ノリを生産することを目的として、正午から日没前の時間帯に摘採を行う方策が考えられた。