出版者
大分県海洋水産研究センター
雑誌
大分県海洋水産研究センター調査研究報告 = Bulletin of Oita Institute of Marine and Fisheries Science (ISSN:13430602)
巻号頁・発行日
no.4, pp.51-55, 2003-06

1)飽和露出処理で保存した場合の、ノリ貝殻糸状体の使用可能日数を調べるため、殻胞子放出実験と放出された殻胞子を室内培養し、生長を観察した。2)殻胞子放出実験は、1997年10月1日から糸状体を0、3、7、13、26、47、110日間保存したのち、ビーカーに垂下して海水に戻し、落下した胞子数を計数し、その放出までに要する日数や連続放出期間、最大放出日などを観察した。3)幼芽の生長は、放出された殻胞子をフラスコ内で採苗し、室内で10日間培養しながら観察を行った。4)殻胞子放出実験では、採苗に十分な胞子数を得るまでに、13日保存までは2-4日の短期間で済んだ。しかし、26日保存以降は6-9日を要し、しかも最大放出日も遅くなる傾向にあった。5)室内培養による生長は、13日までの保存では生長に大差は見られなかったが、それ以降の保存では細胞の分裂が遅く、葉体の生長は劣った。6)以上から、飽和露出処理保存した場合の貝殻糸状体の使用可能日数は13日間、ほぼ2週間までと考えられた。

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