出版者
静岡県水産試験場
雑誌
静岡県水産試験場研究報告 = Bulletin of the Shizuoka Prefectural Fisheries Experiment Station (ISSN:03863484)
巻号頁・発行日
no.40, pp.53-59, 2005-12

浜名湖で2003年に発生したH.c赤潮について、発生状況および漁業被害を調査し、以下の結果を得た。1)H.c赤潮は9月9日にはみられなかったが9月29日には高密度で発生しており、9月中旬頃から発生したと考えられた。2)浜名湖に設定した7測点で、10月2日-12月22日の間調査を行ったところ、12月19日まで確認され、細胞密度は最高23070cells/mlに達した。3)調査期間中、出現密度が高かったのは主に浜名湖本湖北部水域であった。4)赤潮発見当初に高密度発生水域であった細江湖は、7測点のうち最も早く赤潮が終息し、降雨に伴う陸水流入による表層塩分の低下が影響したと考えられた。5)H.cは、海水交換率が低いと考えられ且つ大きな流入河川のない松見ヶ浦および猪鼻湖で長期間出現した。6)H.c.が高密度で出現したときの水温は18.1-23.4℃、塩分は23.50-31.47であった。7)Hcが原因とみられる貝類のへい死は、マガキ、アサリ大型貝、ツメタガイおよびウチヤマタマツバキガイに認められた。一方、アサリの稚貝や小型貝およびサキグロタマツメタガイではへい死はみられなかった。

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こんな論文どうですか? 2003年の浜名湖におけるHeterocapsa circularisquamaの出現(松浦 玲子ほか),2005 http://t.co/LxjLfNBdZe
こんな論文どうですか? 2003年の浜名湖におけるHeterocapsa circularisquamaの出現(松浦 玲子ほか),2005 http://t.co/TOzcw6b4l3
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