出版者
熊本県水産研究センター
雑誌
熊本県水産研究センター研究報告 (ISSN:09181210)
巻号頁・発行日
no.7, pp.53-65, 2007-03

有明海の湯島周辺海域で、平成12-18年に実施された、外敵駆除を目的とし、大型鮫類を対象とした延べ縄で捕獲された鮫類について、その捕獲状況を調査し、生物学的な特徴について検討した。調査期間中、計111尾の鮫が漁獲された。年度毎の漁獲尾数は、平均15.9尾で、平成13年の3尾が最も少なく、平成14年の23尾が最も多かった。漁獲された鮫類は以下の5種類であった。カマストガリザメCarcharhinus limbaus、スミツキザメCarcharhinus dussumieri、クロヘリメジロCarcharhinus brachyrus、アカシュモクザメSphyrna lewini、シロシュモクザメSphyrna zygaena。種類毎の尾数は、アカシュモクザメが、計96尾と最も多く、全体の漁獲尾数の86.5%を占めた。シロシュモクザメ、スミツキザメが6尾、クロヘリメジロザメが2尾、カマストガリザメが1尾であった。カマストガリザメ及びスミツキザメからは、産出間近と思われる胎仔が確認された。調査海域においては、6月頃には、アカシュモクザメは大型の雄個体が、シロシュモクザメは小型の雌個体が、スミツキザメは大型の雌個体が、それぞれに雌雄・大きさの異なる群れを形成していた。

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