出版者
愛媛県立果樹試験場
雑誌
愛媛県立果樹試験場研究報告 = Bulletin of Ehime Fruit Tree Experiment Station (ISSN:03892867)
巻号頁・発行日
no.21, pp.15-20, 2007-03

根の養水分吸収が低下する冬季のぬるま湯潅水について、不知火の無加温栽培における地温上昇効果と果実品質に及ぼす影響から検討した。潅水の温度は11℃(川水)、16-18℃(ハウス内への溜め水と井戸水)、38℃(ガス湯沸器温水)区を設け、1樹当たり120l(30mm/10aに相当)を4日間隔で1998年12月15日から27日まで潅水した。1)ハウス内の地下30cmの地温は、16℃以上のぬるま湯潅水により、15℃近くまで容易に高めることができた。2)樹冠内気温は処理区で差がなかったが、ぬるま湯潅水区では樹冠内気温が20℃に達する午後になると吸水が盛んになり、果実温度が川水区よりも潅水1日後に1.8℃、2日後に1.4℃高まった。3)16℃以上のぬるま湯潅永によって、減酸が促進されるとともに浮皮発生が軽減した。

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