著者
種子 彰
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

今まで太陽系の起源の探究を帰納法や演繹法で行ってきたが,過去まで時間を遡れない為に,真理の探究は遅々として進まなかった. 理論は詳細な実験の結果だけを複数の結果を説明する事で法則を検証してきた.初期状態は不明で再現実験の不可能な起源仮説の検証は,現実に一度限りの進化は起きたので,現状と云う太陽系の惑星や特に地球や月の複数の特徴の全てを統一的に説明するAbductionと云う方法で検証できる。今までの月の起源仮説「ジャイアントインパクト仮説」はマントルだけの月をつくるシミュレーションであり,それ以外の月の特徴は一つも説明できなかった.アブダクションで云えばN=1の例証でしか無い、しかし,「マルチインパクト仮説」は,成分がマントルである月の起源だけでなく,月の軌道エネルギー(60・Re)や,月の偏芯(常に表面が地球を向く),月の海の起源,月の裏面に海が無い理由も説明できた.更に月の起源仮説でありながら,太陽系の他の特徴,小惑星帯の起源や分化した地球隕石の起源,地球の海(60%>,5km深さ)の起源,プレート境界の起源,プレートテクトニクスの起源,駆動力の起源,環太平洋孤児洋列島と背弧凹海盆の起源,プレート相互の重なりの起源,地軸傾斜の起源,ダイヤモンド鉱山の起源,バンアレン帯偏芯の起源,ティチス海の起源,地軸傾斜の起源,プレート移動方向急変の危険,生物種大絶滅の起源,木星大赤斑の起源,水星コアリッチの起源,冥王星の起源,アルプスとチベット高地の起源,大陸移動説の起源まで統一的に説明できる事で,アブダクションとして検証できたと云える.特に,アイソスタシーによる平均5kmの深海底形成と,アセノスフェアによるプレートのエアーホッケー状態は,慣性能率の偏芯による地球プレートの駆動力であり,CERRA断裂によるCERRAマントルのトレーン小惑星と成り,地球軌道との交点での衝突は,月の射出と地球マントル欠損であり,複数の海の起源であり,生物種大絶滅の起源でもある.地球マントルの亀裂はプレート境界の起源であり,環太平洋背弧凹海盆はプレート重なりの起源でもある.高緯度衝突は地軸傾斜の起源であり,南極大陸が地軸へ収まり不動と成る事が駆動力の検証でもある.太陽系(惑星・小惑星帯・地球・月)の起源を,一度限りの進化の複数(16)結果からアブダクションで検証する理論モデルを提案した.特に地球への衝突速度と角度(12.4km/s,36.4度)と月軌道エネルギー(60・Re)を示せたことは特筆に値する.ついでにフィーデングゾーンとボーデの法則も示せた.理論モデルとアブダクションの勝利である.S-CG61,U-08,S-SS12,P-PS06,P-PS07 にエントリーしました.口頭とポスター会場でお会いして議論して下さい.

言及状況

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

@ccsoni https://t.co/sEFG8c3wOo ご参考までに…

収集済み URL リスト