著者
大戸 智絵 栗田 拓朗 瀧沢 裕輔 中島 孝則
雑誌
日本薬学会第141年会(広島)
巻号頁・発行日
2021-02-01

【目的】アトルバスタチン錠とエゼチミブ錠は脂質異常症に対して処方される薬剤であり、二剤を配合したアトーゼット®配合錠も処方される。しかし、それぞれ単剤については一包化調剤が可能であるが、配合錠では光及び酸化を避けるため服用直前にPTP シートから取り出すこととの指示があり、一包化調剤することができない。そこでアトルバスタチン錠5mg(アトルバスタチン錠)とアトーゼット®配合錠LD(配合錠)を一包化調剤し、曝光条件で保存した際の主薬安定性について比較検討した。【方法】5銘柄のアトルバスタチン錠ならびに配合錠をPTPシートから取り出し、無包装品、セロポリ分包品、遮光品をそれぞれ用意し、25℃、60%RHの条件下にて総照度が120万、240万lux・hrになるまで曝光した。保存後の錠剤より主薬を抽出し、HPLCにより含量測定を行った。【結果】アトルバスタチン錠について、無包装品ならびセロポリ分包品ともに曝光後の主薬の平均含量残存率は、銘柄間で若干の差違はあるものの95%以上であった。また、配合錠に含まれるアトルバスタチンの含量残存率も、無包装品およびセロポリ分包品ともに95%以上であった。各遮光保存品について、含量低下は認められなかった。同条件で保存した配合錠中のエゼチミブについても、含量低下は認められなかった。【考察】光安定性について、アトルバスタチン錠ならびに配合錠の両製剤間で差異は認められず、一包化後も同様の安定性を保っていると考えられた。今後、溶出性についても検討する予定である。

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