著者
イーズ ジェレミー (2009) EADES Jeremy S. (2008) EADES Jeremy Seymour (2007) KOVACS L. KOVACS Laszlo
出版者
立命館アジア太平洋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

研究2年目は、主として、国内外のデータから人口に関するデータベース作成に携わり、日本を含む異なった国と地域における人口数および出生と、家族構成の変化における相違と類似性を明らかにした。これにより明らかになった傾向には目を見張るものがある。世界中のすべての地域において、人口全体に占める農村部の人口は急速に減少している。このことは、農村経済(地域経済)がどの程度まで持続されうるのか、また、農村部にみられる文化と知識はどこまで保護することができるのかという重要な疑問を投げかげている。一般的な傾向とは際立った相違がみられるのがオーストラリア・ニュージーランドを含むオセアニア地域である。この地域では都市化の動きが鈍化し、他の地域よりも農村部の人口減少がゆるやかである。これにより今後の提案として考えられることは、少数ではあるが安定した農村部の人口とそれに伴う都市部でのよりゆるやかな人口増加である。しかしながら、日本はさらに一段階進み、老齢人口(の全体に占める割合)の増加により、とくに農村地域での人口減少が確実となっている。これらの研究をもとに論文を作成し、国際農村社会学会による第12回世界農村社会学会議(テーマ:1950年以降の非農村化の推移と2030年までの予測、2008年7月6-11日韓国、高陽)と、International Symposium on Youth Unemployment:Preparation,Opportunities and Challenge(テーマ:経済情勢および出産・健康に関する決定への若年者失業の影響、30 October,2008,Beijing,China)に提出した。