著者
エスパダ イアン 中辻 隆 タナボリブン ヨッポン
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.695, pp.177-186, 2002

HCM等これまでに提案されている無信号交差点における容量算定式は, 一時停止制御と譲れ制御の相違を明確には考慮していない. 無信号交差点を含む市街地道路へのマクロ交通流モデルの適用にあたっては, 容量算定式が不可欠であることから, T字交差点を対象として両制御の相違を考慮したパラメータを新たに含む容量算定式の開発を行った. 次に, 当該算定式を組み込んだ高次項を含むマクロ交通流モデルの作成を行い, 主道路における交錯交通量を変化させたシミュレーション解析を行った. その結果, パラメータ値は, 一時停止制御では旧HCM式より小さく, 譲れ制御では大きくなることを明らかにした. さらに, 渋滞時には, 譲れ制御も実質的に一時停止制御状態となる現象を表現するよう算定式の改良を行った.