著者
武田 雅子 タケダ マサコ Masako TAKEDA
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.1, pp.15-28, 2011-01-31

英詩への入門として、前回「いろいろな詩の形」としてまとめたが、今回はその続編として詩に用いられる技法を取り上げた。ここでは便宜上まず、音、形、比喩、単語の並び方、内容に分類し、音に関するものとして、頭韻とオノマトペ、形に関するものとして、繰り返し、言葉の使い方に関するものとして、同じ比喩の中の直喩と隠喩を対照して、さらに擬人法、単語の並び方に関するものとして撞着語法、内容に関するものとして、誇張法とそれに相対する控えめな表現、さらにアイロニーを、それぞれ実例と共に作品の中でどう生かされているか、鑑賞の際には何に注目すべきかを解説した。技法を通して、詩を読むこと、さらには文学作品を読むことの意味と楽しみも盛り込んだ。