- 著者
 
          - 
             
             テラワッサクール M.
             
             村田 吉男
             
             草薙 得一
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - 日本雑草学会
 
          
          
          - 雑誌
 
          - 雑草研究 (ISSN:0372798X)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.32, no.2, pp.97-103, 1987-08-31 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
          - 
             
             1
             
             
             
          
        
 
        
        
        タイ国におけるトウモロコシ畑での Eiphorbia geniculataの生態を解明するための基礎的知見として、光合成および蒸散作用における特徴をトウモロコシおよび Euphorbia hirtaと比較した。 1) C_3植物であるE. geniculataは光合成の光飽和点がC_4植物であるトウモロコシやE. hirtaよりもはるかに低く、そして強光下での党かげの光合成作用(Ap)はトウモロコシ、 E. hirtaでは気孔抵抗(r_s)によって限定されるのに対して、 E. geniculataでは葉肉抵抗(r_m)によって限定された。 2)遮光条件下で育てると E. genisulataの党かげの光合成作用およびその光飽和点はトウモロコシに比べて著しく低下した。見かけの光合成の減少は E. geniculataではr_mの増加によるが、トウモロコシではr_mおよびr_sの両方の増加に起因することが認められた。 3) E. geniculataの要水量は通常、トウモロコシの2倍以上であるが、遮光処理により約3倍に増大した。 4) E. geniculataの見かけの光合成作用は、目長時問が増加するに従って減少する傾向を示した。また強光下の蒸散量 (Tr)は12時間日長で最大となり、Ap/Tr比は最低となった。たお、暗黒化に伴う気孔閉鎖は8時間日長区が12、16時間日長区よりもはるかに迅速であった。