- 著者
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パテントドキュメンテーション委員会
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.70, no.7, pp.335, 2020-07-01 (Released:2020-07-01)
知的財産管理が求められる業務は,事業戦略,情報分析,価値評価,発明・創造支援,ブランド・デザイン,デューデリジェンス,契約,リスクマネジメントなど様々です。こうした業務は,それぞれの専門家が様々に連携し合い,協働しながら進めてきました。一方,近年のIT技術の進展は,AI,RPA,IoTなどを駆使したより高度な情報化社会を生み出し,知的財産の分野ではIPランドスケープという言葉も頻繁に聞かれるようになってきました。こうしたいわばAI時代において,インフォプロの今後はどうなるのでしょうか。本特集号では,「知財活動に従事するインフォプロとしての心構え」,そして近年注目されている「IPランドスケープ」について解説された今年1月の新春セミナー「情報調査・分析およびインフォプロの今後」を軸に,知財情報の調査・分析業務の効率化,ツールとの協働・共創,インフォプロが吸収・成長すべきこと,身に着けたほうが良いスキル・知識・経験など,各国の状況や知財AI活動,学術文献調査の実態も含めて,各分野で最も輝いている専門家に執筆をお願いしました。はじめに,野崎篤志氏(株式会社イーパテント)の今年1月の新春セミナー「情報調査・分析およびインフォプロの今後」を,録音とプレゼン資料を基に再現しました。これを受けて,棚橋佳子氏(クラリベイト・アナリティクス・ジャパン株式会社)には,コンテンツ・プロバイダーとしてのお立場から,特許のみではなく学術文献についても含めて,今後のデータベースはAIの発展とともにどのように変化していくのかについて解説いただきました。平尾啓氏(アイ・ピー・ファイン株式会社)には,知財AI活用研究会の研究事例についてご紹介いただき,AIの具体的な知財活動への活用について解説いただきました。酒井美里氏(スマートワークス株式会社)には,「AIとの付き合い方」という視点で,各国のAI活用状況を紹介いただきながら,サーチャ-がAIと向き合うための心構えについて解説頂きました。つづいて桐山勉氏(はやぶさ国際特許事務所)に,IPランドスケープと各種AIを駆使してC-Suiteを説得できる,将来のインフォプロ像について提言いただきました。最後に,和田玲子,中村栄両氏(旭化成株式会社)に,企業におけるIPランドスケープの取り組みについて,自社の戦略的な知財情報活動を振り返りつつご紹介いただき,インフォプロが吸収すべきこと,身に着けたほうが良いスキル・知識・経験などについて,人材育成の立場からもまとめていただきました。今回の特集は,AI情報検索の分類からその活用,インフォプロのAIへの向き合い方,そして未来のインフォプロ像と人材育成までを盛り込みました。是非皆様の知的財産業務にお役立ていただけたらと存じます。PD委員会(佐藤秀顕,大島優香,桐山 勉,江口佳人)知財担当理事(屋ヶ田和彦)