著者
パルス トーマス ショウバック マイケル
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-6, 2006
被引用文献数
1

立命館大学理工学部ならびに静岡文化芸術大学用に開発したプレゼンテーション授業運営・評価ツールの意義とその詳細、および実証的効果について概説する。ツールはリアルタイム・オンライン・ピア・フィードバックシステムを備え、教員は個々のオーディエンスが行った評価(イントロダクション、ボディ、コンクルージョン、内容、ビジュアルエイド、デリバリー、質疑応答の7項目)にリアルタイムでアクセスできる。プレゼンテーションをした当人は、終了後すぐに、教員による評価、ピア・エヴァリュエーションの結果(匿名)に加えて、両者がどの程度一致しているかをパーセンテージで表したものについても閲覧できる。一方、教員は、色分けされた円グラフで、個々のオーディエンスがどの程度プレゼンテーションの内容を理解できたか、どの程度プレゼンテーションの方法論を理解しているかを容易に把握することができる。このシステムにより学生の授業態度、習熟度、授業満足度が飛躍的に向上したことが、セメスター毎に実施するオンライン授業評価アンケートの数値にも顕著に表われている。
著者
ヒューズ メアリー パルス トーマス
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.99-106, 2006

現在進行中のカリキュラム、英語ディプロマコース(以後EDC)の進展状況を報告する。EDCは、二年にわたって集中的に行われるインテンシヴな教育プログラムである。学習意欲の高い学生を対象とし、学生の英語によるコミュニケーション能力を-特にオーラル・コミュニケーションに焦点を合わせて-発展させることを目標としている。学生たちは、時事問題や個人的関心についての多様なトピックを適切な語彙を使用して、形式にとらわれずに話すことを学ぶと同時に、ビジネスにおいて使用できるレベルでも話せるように学習している。教材には、新聞、ビジネスレター、ラジオやテレビのニュース、インターネット上の情報などの多様なメディアを使用している。課題は様々なプレゼンテーションやレポートから成り、卒業後を視野に入れたテーマが設定されている。学生がこのコースを通じて成果をあげるためには、自習のために充分な時間を-例えばLL教室やインターネット上の材料を利用したり、日記をつけたりして活用しなければならない。このコースは学生の側に多大な献身を要求するものであるが、それなりの努力をした学生はコース終了時に、社会に出て働くにあたって英語を活用する準備が整っていることになろう。EDCは、それぞれが重なり合う三つのスキルを学生に伸長させることを意図している。それらは、英語力、生涯学習を続けるスキル、社会で働くためのスキルである。