著者
前田 祐治 杉野 文俊 メッセイ デヴィット
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、キャプティブを通じたリスクファイナンスが、米英の企業に比べて、なぜ日本企業に浸透しないのかとの課題に対して、3つの仮説を立てて「ミクロ分析」と「マクロ分析」の2つのアプローチにより実証分析を行った。研究結果として、日本企業はキャプティブによる効率性よりも取引会社との利益相反をできるだけ避けようとする非合理的な経営判断を行っていることが示された。また、企業の持ち株会社である保険会社が企業価値向上よりも既存の保険商取引を重視していることが判明した。