著者
リドワン ルッシー ノファリダ
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-7, 2011

インドネシア人大学生を対象に、初級日本語学習者の漢字学習に対する意識を調べ、今後のインドネシアにおける漢字教育にとって効率のよい指導方法を考えるためにアンケート調査を試みた。調査内容は、(1)漢字に興味があるかないか、(2)その理由として考えられる漢字学習意識、(3)漢字の学習方法/学習ストラテジー、(4)漢字学習における問題点であり、主に5段階方式で回答を求めた。その結果、インドネシア人大学生の90%が漢字に興味を持っており、その理由として積極的なプラス回答が多いことがわかった。また、よく使われている学習方法として「繰り返し書く」「漢字に読み仮名を振る」「教科書にある漢字の単語をすべて覚える」「辞書を引く」などが挙げられた。学習における問題点としては、「数が多い」「似ている字が多い」、「形が複雑だ」など予想された問題ばかりではなく、「読み方が多くて複雑だ」「似ている発音が多い」などの問題もあることが明らかになった。