著者
石原 嘉人
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.65-71, 2013-03-20 (Released:2017-05-26)
参考文献数
7

いわゆる漢字圏の学生を対象とした漢字音読語の指導方法を提案する。具体的には「運動」を「ウンドン」と読むなど漢字圏の学生が陥りやすい誤用を未然に防ぐために,中国語(北京語と広東語),韓国語,ベトナム語の漢字音の韻尾との対応関係について整理する。また,入声音Pを含む漢字語彙の促音化現象(納得,合宿など)について,旧仮名遣いを廃止したために見えにくくなった部分を指摘し,指導に生かすことを提案する。
著者
稲垣 厚子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.3, pp.22-27, 2011-03-31

本漢字教材は、欧州の非漢字系日本語学習者を対象として、CEFRのA1,A2,B1レベルの「読み」「書き」技能における漢字の取り扱いを明確にし、学習者が漢字の運用力を自己評価できるようになることを目的とする。学習者は、CEFRのCDSに準拠したタスクを通して実生活で漢字を使って何ができるかを認識し、自己の学習段階を診断することができる。これによって新たな学習の動機付けにもつながると考えられる。
著者
関 麻由美
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.2, pp.27-32, 2010-04-22

母語・専門・日本語学習歴・日本語能力・漢字能力などの背景の異なる交換留学生が、ともに楽しく漢字を学ぶことができる「今週の漢字」という活動を紹介する。この活動は、それぞれの学習者が生活の中で見つけた言葉をクラスに持ち寄って発表するものである。発表を通じて、個々の生活のさまとともに、生活の中のどのようなものを学習のリソースとし、どのように学んでいるかも学習者同士で情報交換することができる。
著者
徳弘 康代
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.6, pp.30-35, 2014-03-20

本稿では,言語の枠を超えた第二言語としての漢字教育の研究のための基礎資料として,インターネット上での漢字の出現頻度と汎用性を調査する。本研究で漢字の汎用性とは,漢字が多言語で使われる度合のこととし,その算出方法は各漢字のウェブ全体の出現頻度における日本語ページの出現頻度の占める割合とする。この割合の低いものほど,他言語でも使われる汎用性が高い漢字といえる。汎用性の情報は,漢字圏の日本語学習者には日本語でのみ使用頻度の高い漢字に重点を置いて学習することに役立つ。また,複数の漢字圏の言語に興味を持つ学習者にも有用な情報となる。
著者
トリーニ アルド
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.66-76, 2015 (Released:2017-05-29)
参考文献数
12

この論文は,奈良時代から平安初期まで,漢文が日本の和歌に与えた影響を分析することを目標としている。このテーマは色々な観点からアプローチができるが,私の観点は,日本語の表記または表現に漢文がどのような影響を与えたかに焦点を絞ることにする。具体的に,どのようなプロセスを通じて平安初期に,905年に編纂された「古今和歌集」に和歌が仮名表記で書かれ始めて,それから,その形に固まって,和歌の発展に大きく促進をもたらし,今日まで変わらないままで続いたかはこの論文の試みである。
著者
石原 嘉人
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.5, pp.65-71, 2013-03-20

いわゆる漢字圏の学生を対象とした漢字音読語の指導方法を提案する。具体的には「運動」を「ウンドン」と読むなど漢字圏の学生が陥りやすい誤用を未然に防ぐために,中国語(北京語と広東語),韓国語,ベトナム語の漢字音の韻尾との対応関係について整理する。また,入声音Pを含む漢字語彙の促音化現象(納得,合宿など)について,旧仮名遣いを廃止したために見えにくくなった部分を指摘し,指導に生かすことを提案する。
著者
何 宝年
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.66-75, 2012-03-20 (Released:2017-05-26)
参考文献数
21

中日同形語の語義相違の要因はいろいろあるが,根本的な要因は「環境」と「漢字の意味の多様性」と「漢字の造語力」にあると思われる。環境的な要因として,「自然環境や人文環境の違い」「政治制度の違い」「言語政策」「科学技術の発展」「外来文化の影響」などが挙げられる。言語間の翻訳や借用のとき,意味用法が固定されやすいが,同形語の意味の特化は日本語の表記の多様性にも関係していると思われる。
著者
加藤 登紀
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.76-81, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
4

外国人技能実習制度の下で,日本には現在約5万人の外国人技能実習生(以下,実習生)が来日し就業している。これまで中国人実習生が過半数を占めていたが,昨今はベトナム人実習生が増加傾向にあり,それに伴い就業時に必要とされる漢字の学習が課題となっている。そこで,ベトナム人実習生がどのように漢字を理解し,漢字学習に対してどのような意識をもっているのかを知るために濱川(2016)の調査票を使用し調査を行った。
著者
稲垣 厚子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.22-27, 2011-03-31 (Released:2017-05-26)
参考文献数
21

本漢字教材は、欧州の非漢字系日本語学習者を対象として、CEFRのA1,A2,B1レベルの「読み」「書き」技能における漢字の取り扱いを明確にし、学習者が漢字の運用力を自己評価できるようになることを目的とする。学習者は、CEFRのCDSに準拠したタスクを通して実生活で漢字を使って何ができるかを認識し、自己の学習段階を診断することができる。これによって新たな学習の動機付けにもつながると考えられる。
著者
Wimonwittaya Chorladda
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.6, pp.36-43, 2014-03

本研究では,漢字の形に注目して,タイ人初級日本語学習者の入門期における漢字の字形学習の実態を探るために,タイ国内のA国立高等学校の1年生を対象に漢字の自由記述課題を行った。その結果,入門期のタイ人初級学習者における,漢字字形の再生の実態および彼等が入門段階で抱えている漢字の字形把握の問題の一部が明らかになった。
著者
山田 祐也
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.29-36, 2015 (Released:2017-05-29)
参考文献数
31

本研究では,中国人上級日本語学習者に対しての「漢字熟語の日本語読み」の入力方法として,「振り仮名」と「音声」の学習効果を,実験結果と学習者の主観的評価から分析・考察した。その結果,「振り仮名」での入力は「音声」に比べ有意に学習成績が良かった。一方,学習者の自信度においては,入力方法間で有意な差は見られなかった。以上の結果から,中国人日本語学習者に対しての「振り仮名」の有効利用方法を検討する。
著者
岡山 恵美子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.54-58, 2012-03-20 (Released:2017-05-26)
参考文献数
6
被引用文献数
1

文字は本来空間的存在である。日本語の文字は,象形文字・会意文字を含む複数の文字体系を有し,面を基本とした構成を持ち,縦横に書ける,とりわけグラフィック性が強い文字である。そのため,日本では,文字と絵が同じ空間にあっても違和感を感じない。文字のグラフィックな表現は「デザイン理念」と言い換えてもいいかもしれない。Eメディアによって未曾有の文字と絵の混交が,大衆レベルで可能になり,リテラシーそのものの概念の見直しが迫られている今日,文字と絵の親密度の意味するものとその応用範囲は計り知れない。本発表では,日本の文字とアルファベット文字のデザイン面に注目しつつ,ビジュアル・リテラシーについての私見を述べる。
著者
徳弘 康代
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.16-25, 2018-03-31 (Released:2022-04-12)
参考文献数
4

近年インターネットの普及により,世界の日本語学習者が漢字に触れる機会が,インター ネットのサイトにおいてであるということも多くなってきた。それでは,ネット上ではどのような漢字が多く用いられているであろうか。また,それは紙媒体の漢字の出現頻度とどのような差異があるだろうか。本研究では,常用漢字 2,136 字がインターネットの日本語サイト上でどのぐらい使用されているかを調査し,新聞の出現頻度と比較し,インターネットに出現する漢字の特徴を考察する。また,調査した漢字を頻度順に提示し,日本語の漢字教育に活用できる情報を提供する。本調査には 2017 年に国立国語研究所が公開した『国語研日本語ウェブコーパス(NWJC)検索系「梵天」』を用いた。このコーパスは文字単位の検索が可能であり,既存の検索エンジンのような件数の上限もなく,結果が比較的安定しており,信頼性の高い情報を得ることができる。
著者
善如寺 俊幸
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.37-44, 2015

常用漢字,旧日本語能力試験4〜1級漢字を含む2800余字から成る「漢字系統樹表2800」(漢字2800字の関係図表)を提示し(会誌第7号付録「漢字系統樹表2800」を参照),その仕組みや見方さらには意義,利用法などについて述べる。
著者
善如寺 俊幸
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.83, 2016

「漢字系統樹表2800」試行版(JSL漢字学習研究会誌第7号付録)に,移動,追加,字形整形,消去を施すなどの改訂を行ったので,その詳細を報告する。
著者
窪田 晃子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.101-110, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
9

本発表では、非漢字系学習者1)への漢字指導の実践報告として,非漢字系学生が半数以上を占める日本語学校での漢字指導,また授業で工夫したことなどの報告を行う。彼らにどう「漢字」や「漢字語彙」を教え,理解・定着へと導くかという教師側の課題と,学習者側が抱える問題を整理したことや,漢字の特性に注目した漢字指導から教師が試行錯誤しながら工夫した点や課題などを紹介し,漢字教育や学習への新たな試みとして共有したい。
著者
加納 千恵子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-10, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
12

日本語の漢字は,字形・読み・意味・用法という4情報を併せ持つ表語文字であるために記憶の負担が大きく,特に非漢字圏の学習者にとってその習得が困難であるとされてきた。しかし,実は漢字圏学習者にとっても日本語の漢字語彙の習得はけっして易しいものではない。文化圏によってその学習上の困難点は異なるものの,日本語の漢字は,文字というより語彙として覚えるという学習方法がどちらの学習者にとっても必要であり,そのための効果的な方法として音声と表記を結びつける活動を提案し,新たな評価方法についても考える。
著者
濱川 祐紀代
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.28-61, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
13

本稿は,筆者が過去に実施した質問紙調査の調査票を提供し,読者と調査票を共有することを目的とするものである。本稿で共有する調査票は日本語・英語・インドネシア語・タイ語・ベトナム語・マレー語・ミャンマー語・ロシア語の7か国語が用意されており,様々な教育機関で活用されることを期待し,また妥当性を高めるための共同研究などが始まることも願っている。
著者
加藤 登紀 濱川 祐紀代
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.111-121, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
5

1990年以降に出版された日本語学習者のための漢字学習用教材(以下,漢字教材)は25冊以上あるものの,一度に複数の漢字教材を手にとり比べる機会はないという声をよく聞く。さらに,開講されている漢字科目の多くが初級レベル相当であるという声もよく聞くため,初級レベルの漢字教材に絞り,ワークショップを行うことにした。本稿では第60回研究会(大阪)のワークショップの成果を報告し,初級漢字教材の特徴を読者と共有したい。
著者
加藤 登紀 濱川 祐紀代
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.128-136, 2017 (Released:2020-02-22)
参考文献数
5

1990年以降に出版された日本語学習者のための漢字学習用教材(以下,漢字教材)は25冊以上あるものの,一度に複数の漢字教材を手にとり比べる機会はないという声をよく聞く。さらに,所属機関で開講されている漢字科目は初級のみであり,学習者から中上級レベルの漢字教材について相談されることが多いとも聞く。そこで,本稿では第63回研究会(大阪)のワークショップの成果を報告し,中・上級漢字教材の特徴を読者と共有したい。