著者
レーマン ハフィーズ ウル
出版者
鹿児島大学
雑誌
南太平洋海域調査研究報告=Occasional papers (ISSN:13450441)
巻号頁・発行日
no.56, pp.57-60,

ミクロネシア連邦は西太平洋のカロリン諸島とも呼ばれる島々からなる地域で、地理的には、西から東へヤップ、チューク、ポンペイおよびコスラエの四つの州にわかれており、後者の三つの島は火山性の島々である。先行研究では、カロリン諸島の火山島は太平洋プレートが未知のホットスポット上を通過し、西から東へ火山島の年齢が若くなるとされる。しかし、先に述べた三つの島での火山活動の時期は重なっており、チューク環礁の島々とポンペイ島には同年代の火山岩が存在する。また、コスラエ島にもポンペイ島と同年代の火山岩があり、それらの火山島は(数百キロもお互いに離れている島々)、ホットスポット上にプレートが通過した時に形成されたとは考えにくい。本研究の目的はミクロネシア連邦の火山島の地質調査を含む、岩石試料の岩石学、地球科学および年代学的な研究を行い、火山島の成因を明らかにする。