著者
ローレンソン マシュウ 大塚 彰 二宮 正士
出版者
養賢堂
雑誌
農業気象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.1-9, 2002-03-10
参考文献数
9
被引用文献数
1

仲介ソフトウエア、メットブローカは仲介機構によって作物モデルなど農業モデルに様々な気象データベースへの接続を提供する。本論文ではメットブローカを利用するソフトウエア開発の3つの手法(Javaアプレット、データ橋渡しJavaアプリケーション、Javaサーブレット)について議論する。ソフトウエア開発の参考としてそれぞれの手法を使ったアプリケーションを紹介した。Javaサーブレット以外の手法はクライアントのコンピュータにJava2の実行環境が必要となる。アプレットはソフトウエアの更新が行いやすいことが特徴で、多くのメモリが必要で、かつ起動時間が長いのが欠点である。クライアントのコンピュータで実行されるJavaアプリケーションはメットブローカを利用して気象データを検索し、それをファイルに書き込むことができる。このデータの橋渡し機能によってFORTRANやBASICといったJava以外の言語で記述された農業モデルが気象データを利用することができるようになる。Javaサーブレットとして実装された農業モデルは入出力をHTTPプロトコルで受け渡す。このようなモデルはインターネット接続が可能な携帯電話など簡単なブラウザーで利用できる。JavaビーンズからActiveXコントロールを作成する手法は現在取り組んでいる4番目の手法である。このコントロールによってVisual BasicなどのJava以外のビジュアルな開発環境を使用している開発者がMetBrokerを利用できるようになるだろう。