著者
伊東 繁 一宮 和彦 山本 友和
出版者
社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会九州支部講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.99-100, 2001

いま地球環境の保全問題が、官民を通じて真剣に論じられ、多様な対策が講じられている。なかでも近年深刻な問題である大量廃棄物については、近年様々な努力により、その排出量は抑制されているが、依然多量である。大量消費社会が生み出すこうした資源の大量消費が避けられないならば、できるだけリサイクルしやすくする消費者の知恵と、分別・排出された廃棄物を生かす企業の知恵があいまって、限りある資源の徹底した有効利用を目指し、資源採集→加工生産→回収→再資源化→再加工生産→再消費という、いわば資源循環型の社会を推進していかなければならない。 日々大量に排出される廃棄物のなかでも、ガラスびんは洗浄後再び使われるリターナブルびんと、破砕され『カレット』というびん原料になるワンウェイびんに分かれている。しかし、リターナルびんが99%再利用されているのに比べ、ワンウェイびんのカレット利用率は65%にとどまっている。この低い利用率の原因は様々あるが、その一つに生成コストが上げられる。 そこで本研究では新たなカレット生成法として水中衝撃波を利用した方法について模索した。通常は大規模な粉砕機によりカレットを生成するが、水中衝撃波を使用すると設備コストが低いことが利点として挙げられる。そこで水中衝撃波によってできるカレットの粒径等のデータを得ることができたので、その結果について中心に報告する。