著者
一條 博
出版者
日本高専学会
雑誌
高等専門学校の教育と研究 : 日本高専学会誌 (ISSN:1343456X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.121-126, 2008-05-20

人間は記憶/記録という手段で己を伝承し永遠化しようとしている.その行為は,己の存在を主張し,種族の保存のために生命活動を集約しデータベースを構成している.その実体は「メディアによる人間の記録/記憶=文化・文明」と考えられ、伝承を行う媒体として己の肉体が持つ機能を利用してきた.人間が扱う記憶/記録の基本的な構造を考え,肉体の拡張による記憶の伝承とメディアのかかわりから生命体である人間自身の変遷に関する考察を行った.