著者
一色 哲 一色 哲
出版者
甲子園大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究によって従来史料的制約から空白になっていた1940年代後半の沖縄での沖縄キリスト聯盟等のキリスト者の諸活動の実態がほぼ解明された。また、米軍占領下で行われた琉球王国末期の宣教師・ベッテルハイムに対する記念行事の研究や宮古・八重山のキリスト教受容の比較研究(交流史的研究)をきっかけに、琉球列島での近代以降、戦前・戦中のキリスト教史を戦後の米軍占領下の歴史に連結するという新たな展開が展望された。
著者
一色 哲
出版者
帝京科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

「南島」には、キリスト教徒が多く、独特の信仰がある。本研究では、その原因が、戦後、沖縄各群島の米軍占領にあることを解明した。また、19世紀末に開始した南島キリスト教伝道は、旧植民地や帝国日本の周辺地域との信仰上のネットワーク形成や、越境と交流の繰り返しで「周縁的伝道知」が蓄積し、「民衆キリスト教の弧」が形成されたことを立証した。あわせて、この信仰のあり方が戦後も継承されていることを明らかにした。