著者
河本 敬子 西田 吉伯 一野 天利
出版者
近畿大学生物理工学部
雑誌
Memoirs of the Faculty of Biology-Oriented Science and Technology of Kinki University = 近畿大学 生物理工学部 紀要 (ISSN:13427202)
巻号頁・発行日
no.28, pp.53-60, 2011-09-01

[要旨] RoboCupサッカーシミュレーションはマルチエージェントシステムの研究における様々な知見が得られるものとして期待されている. マルチエージェントシステムにおける各工一ジェントの動作がシミュレーション結果に重要な影響を及ぼすことがあり, エージェント群における有効な協調行動を実現する適切なパラメータを獲得する方法として, 遺伝的アルゴリズムなどが知られている. 本研究では, RoboCup2Dサッカーシミュレーションにおけるチーム強化方法として, エージェントの動作を制御するパラメータを対象とした遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithm: GA)の有効性を検討する. さらに, GAの交叉方法の比較として, 1点交叉と2点交叉の検討を行った. 本研究室では, 卒業研究のテーマとしてRoboCupシミュレーション(2Dサッカー, 3Dサッカー, レスキュー)を扱っており, 2007年から5年連続で, RoboCupジャパンオープン(国内最大規模の大会)に学生が出場し, 2011年には2Dサッカーシミュレーションリーグ部門で3位入賞した. [Abstract] RoboCup soccer simulation is expected to bring a variety of knowledge in research into multi-agent systems. The behavior of each agent in a multi-agent system has an important effect on the simulation results, and methods such as genetic algorithms are known as methods for obtaining suitable parameters for delivering effective cooperative behavior in a group of agents. In this paper, the effectiveness of strengthening teams using genetic algorithms in the RoboCup2D soccer simulation is investigated.