著者
万 人立 池亀 拓夫
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.5_23-5_32, 2017-01-31 (Released:2017-03-10)
参考文献数
15

18世紀半ばから19世紀にかけてイギリスで起きた産業革命は歴史上最大の転換期といわれている。そこには「自然環境破壊」や「劣悪な労働環境」といった今日と共通する問題が生じていた。これらの問題に対して、イギリスはさまざまな方策を駆使して乗り越えてきた。一連の流れは、後の<自然と歴史的環境を守る住民運動>ナショナル・トラストへと引き継がれていき、イギリスは今日のエシカル(倫理的)運動のマザーランド(発祥の地)として世界の注目を集めることになった。 本稿では、第1に「世界のエシカルブランド」の現状について、第2に「中国におけるエシカル動向」の現状と今後の方向性について考察する。最後に、筆者(万人立)の母国・中国の今後の持続的発展のためには、エシカル(倫理的)という視点が不可欠であること、そうしてはじめて中国の産業が次世代型へと転換し、新しい社会の誕生につながることを提案したい。