著者
服部 伸一 足立 正 嶋崎 博嗣 三宅 孝昭
出版者
日本小児保健協会
雑誌
小児保健研究 = The Jounral of child health (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.516-523, 2004-09-30

岡山県内の幼児をもつ保護者466名を対象に,幼児の生活調査を行い,テレビ視聴時間の長短が幼児の生活習慣に及ぼす影響について検討した。その結果,テレビ視聴時間の短い幼児は,就寝時刻が早く,就寝・起床のリズムが規則正しくなり,食習慣や排便習慣も良好であった。一方,テレビ視聴時間の長い幼児は,就寝時刻が遅くなり,睡眠時間が短くなるとともに,就寝・起床のリズムが不規則となった。また朝食摂取が十分でなく,偏食傾向がみられ,間食摂取時刻が不規則であった。さらに,食事中にテレビを見る習慣があり,見る番組を決めておらず,「大便後の手洗い」や「園に行く用意」など,清潔や着脱衣の習慣も形成しにくくなっていた。