著者
三橋 規宏
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.383-393, 1993

本稿は,テレコム旬間参加行事として開催されたテレコム旬間講演会講演を収録したものである。演者は,平成不況はすでに出口が見えてきたと判断し,景気回復後の日本経済に先端技術がどのように関連していくかを述べた。まず,景気回復後の日本経済の前途に立ち塞っている人口の高齢化,地球環境問題,先細りする導入技術などの成長制約要因を具体的に説明し,これを乗り切るためには自前の先端技術を開発し,それをうまく産業として育てていくことが必要であると説いた。また,日本で開発可能な先端技術にはどのようなものがあるかを具体的に挙げて産業化の可能性を探り,それらを産業に結びつけていく際の社会的な課題,留意点についても述べた。