- 著者
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三津井 勇佑
田中 健路
白水 元
朝位 孝二
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集B1(水工学)
- 巻号頁・発行日
- vol.74, no.4, pp.I_289-I_294, 2018
2017年7月5日午前,中国西部では,九州北部豪雨に先んじて特別警報級の大雨が観測された.この大雨による被害は,同日発生した九州地方での被害と比べ程度が小さく,あまり注目されていないが,被害が小規模にとどまった要因などを検討する上で,その発生機構を明らかにする必要がある.本研究では,各種気象資料の解析や数値モデルによるシミュレーションにより,中国地方の豪雨をもたらした線状降水帯が,台風通過後の梅雨前線の形状の変化の過程で発生し,大陸側の高気圧の影響で衰退したことを明らかにした.また,中国西部と九州北部のそれぞれの豪雨ピーク時では気象場の対流活動の規模がことなることが分かり,これが降水量や被害の差異に影響することが示唆された.