著者
三田 明弘
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、日本と中国の説話文学史の融合を目指す研究の一環として、中国の説話文学史上、重要な位置を占めながらも、あまりに大部であるために従来はその内容が十分把握されていなかった『法苑珠林』と『夷堅志』の詳細な分析を行ったものである。『法苑珠林』は仏教百科事典として編纂された説話集であり、その全体構造を解明した。宋を代表する知識人洪邁の著作『夷堅志』については、北宋滅亡の史実が作品に大きな影響を与えていることを明らかにした。