著者
松岡 正敬 日野 英忠 重井 文博 雨宮 光 上嶋 十郎
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.503-504, 1993-12-31

73歳,肝硬変女性例。肝性脳症に対するアミノ酸輸液製剤投与後,低血糖発作が頻発。さらに手袋靴下型の四肢しびれが急速に出現した。神経学的に両下肢筋力低下,四肢遠位部の全感覚鈍麻,また深部反射の低下が認められ,末梢神経伝導速度は遅延していた。本例にみられた末梢神経障害は,他に明らかな原因が認められないことから,低血糖が原因と推測した。さらに低血糖はアミノ酸製剤により生じたものと考えられた。