著者
上川 峻典 猪目 博也 下斗米 貴之 藤澤 隆史 饗庭 絵里子 長田 典子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第10回大会
巻号頁・発行日
pp.145, 2012 (Released:2012-07-20)

近年,緊急車両等の警光灯に回転灯ではなくLEDを用いたものが増えてきている.LEDは回転灯と異なり,光の点滅具合すなわち点滅パターンを自由に設計出来る利点がある.そこで接触事故を減らし,出来るだけ早く視認出来る点滅パターンの設計が求められている.本研究では点灯時間,滅灯時間,波形の立ち上がり時間,LEDの輝度を様々に変化させたLEDの点滅パターンを作成し,Bradely-Terryの一対比較モデルによって視認性(誘目性)に対する各条件の影響を評価した.その結果,特定の滅灯時間にピークを持つ視認性の高い領域が存在することが明らかになった.また,視認性に対して滅灯時間の主効果と点灯時間と滅灯時間の交互作用が確認され,点灯時間と滅灯時間に関する視認性マップを作成し,その構造を明らかにした.これは光強度との交互作用が出ていないことから,光強度に依存しない現象であると推測される.