- 著者
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上村 三郎
濱田 浩美
- 出版者
- 千葉大学
- 雑誌
- 千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
- 巻号頁・発行日
- vol.53, pp.389-403, 2005-02-28
カンボジアとベトナムは世界でも有数の地雷汚染国であり,地雷や不発弾の処理が国家の最重要課題となっている。また,両国政府は地雷除去専門機関を設置し,地雷や不発弾の分布に関する調査や,探知活動,除去および処理活動を実施しているが,地雷や不発弾の絶対的な数量が多いことから長期にわたる活動が必要となっている。本調査は,当初独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)がカンボジアとベトナムにおける地雷をはじめとする地中埋設物の探査と除去方法および除去手順等に関する現地調査を実施し,両国に適した地雷探知機と地雷除去機を開発するために必要な基礎的資料の提供を目的として実施されたものである。しかしながらその後,調査で収集してきた資料を再検討した結果,日本ではあまり知られる事の無い事実が判明した。本論文においては,各種資料を再検討した上で,カンボジアとベトナムの地雷除去に関する現状と課題の報告を目的としたものである。