- 著者
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上窪 祐基
- 出版者
- 公益社団法人 日本補綴歯科学会
- 雑誌
- 日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
- 巻号頁・発行日
- vol.14, no.2, pp.193-196, 2022 (Released:2022-04-27)
- 参考文献数
- 7
症例の概要:79歳の女性,歯肉の腫脹と疼痛を主訴に来院した.診断の結果,保存不可の歯を抜歯し,旧義歯の修正と歯周基本治療を行った.対合にインプラントを含むため,強度を考慮した金属床義歯を設計し,補綴前処置として支台歯に歯冠修復を行い,金属床義歯を装着した.考察:義歯の動揺の減少を目的に,支台装置の連結強度を高めた金属床義歯による補綴治療を行った.その結果,適切な支持・把持・維持と強度が得られ,咬合力分散と歯軸方向への伝達が可能となり,良好な予後を得ることができた.結論:対合にインプラントを含む本症例は,連結強度を高めた最終補綴装置の装着により,咀嚼能力を改善させることができた.