著者
上西 時彦
出版者
JAPAN SOCIETY OF PHOTOGRAMMETRY AND REMOTE SENSING
雑誌
写真測量 (ISSN:05494451)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.155-168, 1967-12-20 (Released:2010-03-19)
参考文献数
18

広域の地すべり研究として, 九州北西部の北松浦半島をとりあげた。写真判読により地形解析を行なった。解析図は地形分類, 傾斜分布, 水系・分水界, 土地利用, 地すべり分布, 玄武岩分布, 線状構造である。解析によって, 次の地形特性を明らかにした。1) 地すべりのあまり進行しないところ, 2) 過去の大地すべりがところにより保存されるところ, 3) 地すべり地が密集し, 現在も引続いて運動するところ。これらは地域的に, 北西部緩傾斜地, 南西部急傾斜地, 東半部急傾斜地に対応する。さらに, いくつかの例をあげ最近の地すべり発達にふれた。