著者
下川 澄雄
出版者
公益財団法人 国際交通安全学会
雑誌
IATSS Review(国際交通安全学会誌) (ISSN:03861104)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.188-196, 2020-02-29 (Released:2020-02-29)
参考文献数
23

わが国の道路整備の方向の一つとして、「交通を通す断面」としての量的整備から、「拠点間の移動性」という視点に軸足を移し、つかう時代に合った幹線道路ネットワークへの再編の必要性が挙げられる。拠点間の移動において、沿道アクセス性や移動性といった階層の異なる道路が効率的に利用され、拠点間の目標旅行時間が定められたとき、それを実現できる階層の組み合わせの中で幹線道路ネットワークも位置づけられる。本稿では、これらについて説明した上で、幹線道路が有すべき速度サービスを実現するために不可欠な幾つかの要件について論じている。