著者
下東 勝博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp."SS-6", 2008-03-05

半導体の生産拠点が集積し、日本の半導体生産の約30%を担う九州において、半導体設計の重要性が認識され、福岡、北九州地域を中心にシステムLSI設計開発拠点を目指す産学官連携による研究開発型クラスタの形成が進んでいる。更に福岡に於いては、近隣東アジア(韓国、上海を経て香港、シンガポールに至る地域)との連携を目指した「シリコンシーベルト構想」が起案され、「シリコンシーベルトサミット」会議を中心に活動が進められてきた。半導体業界もこれに対応し、特にSTARCでは大学との共同研究、システムLSI設計講座、設計者教育、並びに「シリコンシーベルトサミット」への後援等を中心に積極的に支援を行ってきた。「シリコンシーベルト構想」は昨年で5年を経過し、基礎作りの段階から実質的成長期に入ったとの認識である。本稿では、新たな段階を迎えた「シリコンシーベルト構想」に対する半導体業界の期待を述べる。特に半導体R&Dのエコシステムの観点より議論することにしたい。