著者
中内 秀雄 内藤 壽夫 加藤 信吾 井上 栄
出版者
一般社団法人 日本ゴム協会
雑誌
日本ゴム協会誌 (ISSN:0029022X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.273-279, 1987 (Released:2007-07-09)
参考文献数
3
被引用文献数
7 3

第1報で開発した膨潤圧縮による架橋構造解析法の応用として, 架橋形態と諸物性との相関を求めた.1) モデルサンプルの架橋構造と疲労の関係より, ポリスルフィド網目(νP)が多く, モノスルフィド網目(νM)が少ないほど, 疲労寿命がアップするというクリアーな関係が得られた.2) モデルサンプルの熱老化と架橋構造の関係より, 熱老化とともにνPが減少, νMの増加を生じるが, 温度上昇とともにこの変化が規則的に顕著になる.3) 1)と2)の結果を用いて, 防振ゴム実走品の熱履歴を推定することが可能となり, 故障解析に有力な手法となった.