著者
中屋 俊満
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会誌 (ISSN:18822770)
巻号頁・発行日
vol.83, no.7, pp.571-574,a2, 2015 (Released:2021-01-14)
参考文献数
7

愛知県濃尾平野北部に位置する木津用水は今から約370年前,尾張藩の直轄事業として開削された。木津用水の開削は尾張藩の財政を支え,その後何回かの災害を受けながらも復旧を行ってきた。明治時代には木曽川から名古屋を結ぶ舟運にも利用されながら現在まで用水路として水を配り続けてきた。しかしながら,都市化の進行により背後地などからの排水量の増大により機能に支障が出始めたことから,国営総合農地防災事業として改修を行うことになった。同用水の地下水涵養機能などに着目し,今後の用水供給の継続と土地改良区の役割などについて筆者の考えをまとめた。