- 著者
-
中山 準之助
- 出版者
- NHK放送文化研究所
- 雑誌
- 放送研究と調査 (ISSN:02880008)
- 巻号頁・発行日
- vol.73, no.5, pp.26-61, 2023-05-01 (Released:2023-05-19)
令和の中学生と高校生の生活実態、意識や価値観を捉えるため、2022年夏、NHK放送文化研究所は、全国の中高生などとその親を対象にした世論調査、第6回「中学生・高校生の生活と意識調査」を実施した。前回10年前の調査のあと、SNSの浸透、新型コロナウイルス感染症など、中高生を取り巻く環境は大きく変化してきた。2回にわたり掲載する調査報告の初回となる本稿では、「コロナ禍のストレスと、ネット社会を生きる中高生の人間関係など」について報告する。
「コロナ禍の悩みやストレス」
▶コロナ禍のストレスは「自由に遊べない」「外出できない」など。女子が男子を上回る。
▶今の悩みは「成績、受験」が中高ともに6割。女子で「外見」が3割と、男子より多い。
「中高生のネットの利用」
▶中高ともに「SNS利用」9割超。
▶投稿することがある人のうち、投稿の反応が少なくても『不安にはならない』が7割超。「不特定多数の人」に向けて投稿するは4人に1人。SNSへの抵抗感は薄く、ネットリテラシーは向上も。
「SNSでの人間関係の変化」
▶「SNSだけのつきあいで、会ったことがない友だち」がいる人は高校生で4割。
▶「深刻な悩みごとを相談できる友だち」が「いない」は中高とも2割ほど。
「不安や将来への期待」
▶「自分の将来」に「自分の将来」に『期待あり』は中高ともに6割超。一方で、『不安あり』は中学生で7割台、高校生で8割台。
▶「18歳から大人」として扱われることに高校生では「早い」が5割超で多い。